70代女性と80代女性の共通点が他にもあった。
・デイサービスに通ってる。
・そのデイサービスで「まともなのは自分くらいで、自分以外はほぼ認知症」と言っている。
・デイサービスの入居者さんで、スタッフや他のメンバーから疎まれている人から好かれる。
・その人に好かれるのは、「自分がその人を”まともな人”として接しているから」と言う。
他のお客さんからもデイサービスの話を聞く。
けど二人が一番、悲惨な現状を教えてくれる。
一番聞くのは、「認知症の人とまとめに接していると、こちらまでおかしくなってくる」という話。
スタッフさんには本当に頭が下がる。
精神的にも肉体的にもきつい仕事。
真面目な人ほど自分の体を壊してしまう。
二人から愚痴も含めた色んな話を聞くけど、70代女性から聞く分にはイライラしない。
同じ愚痴なのに何故か?
考えてみると、二人の愚痴は種類が違うことがわかった。
愚痴
言ってもしかたのないことを言って嘆くこと。
goo国語辞書
「過去のことで、言ってもしかたない」というところまでは同じ、だと思っていた。
でも、
70代女性のは、過去に起きた嫌な出来事。お金のトラブルが多いかな。
80代女性は、人にして欲しかったこと。他人に完璧を求める。
これがわかると、80代女性のは「本人が声に出して言ったら何かが変わるかも知れないこと」なんだとわかった。
70代女性のは、人から嫌なことをされる。人のことは変えられない。
だから「それは辛かったですね」と思える。
でも80代女性のは「して欲しいことがあるなら、本人に言ったらどうですか?」と実際に言ったこともあるけど、そういった内容が多かった。
それと「それくらい許してあげましょうよ」という、小さなことも言うからイライラに輪をかけた。
師匠曰く「人の批判をしない。批判するよりその人を救うか、その人がして欲しいことをする」
俺は80代女性を批判してしまっている。
救ってあげることができなかった。
でも救ってあげられることができる人は、救って欲しいと願う人だけ。
そう言っていた時にはできるだけのことはしてきたつもり。
「私は愚痴を言い続けたい」と言われたらどうしようもない。
今回のことから学ぶとすれば、カチンと来ないよう、常に心を冷静に。