あっ草花

草や花からも気づきを得られる、そんな境地を目指して

12日目 抱き合わせ

今日は所長と二人で納品。
ルートの再確認というか、最終確認のためやったみたい。
その車中「なるほど」な話を聞いた。


唐突に「A型とB型の違いがわかりますか?」と聞かれた。


一瞬、血液型?と思ったけど、直後、就労継続支援のA型とB型のことだとわかった。
そして、違いも調べていたからわかった。


雇用契約するかどうかと賃金でしょうか?」
見事正解。


就労継続支援A型は利用者と雇用契約を結ぶ。
すると最低賃金が適用されるから、月数万円の給料を支払うことになる。


対して、就労継続支援B型は雇用契約を結ばないから「工賃」として実際に稼いだ金額だけを支払う。
だから最低賃金を大きく下回ることもある。


国内における工賃の平均金額は平成30年度で月額16,118円
でも、事業所が利用者全体に支払う工賃の平均額が3000円を下回らなければいい。

 

自分のところは一人5,000円とのこと。
これは全員一律で、仕事がほんの少ししかできない人でも、めっちゃ頑張っている人でも同じ金額。


やっている内職の単価を見ると、利用者さん全員で実際に稼いでいる金額は月にたぶん5万円くらいやと思う。
利用者さん全員(約50人)に5,000円ずつでも「どこかから持ってこないと足りないなぁ」と思っていた。


すると今日、別のところで空き缶の仕分けをしていると教えてもらった。

それが月に10万円くらいになるとのこと。
なるほど、それを補填しているんやとわかった。

 

5万円+10万円≠25万円(50人×5,000円)

それでもまだ足りない。

だから、O先輩が「賃金を上げるために何か仕事ないですか?」と自分にも聞いてきたんやな。


・・・・・・・


それともう一つ。


自分が働く事業所はけっこう真面目に作業している人が多いと思う。
他を知らないから比べる訳ではないけど、おしゃべりしてたりすると注意されて仕事をするよう促される。
それくらい皆、真面目に仕事をしても人数×5,000円=約25万円には届かない。


就労継続支援A型の場合最低賃金が適用されるから、利用者さんに一人数万円/月払うことになる。
そんなのどうやって払っているんやと思っていた。


そしたら今日「介護と一緒にしている」と教えてくれた。


午前に「就労継続支援A型」として働いてもらい、午後は「通所介護(デイサービス)」にして、介護と併用してもらう。
そうすることで、補助金が「就労支援」と「介護」の両方貰える。
それで稼げるらしい。


利用者さんにしてみれば、自分が働く事業所よりももっと少ない労働でもっと多くの給料が貰えるから嬉しい。
接骨院の保険適用とそれを利用する患者と同じ形やなと思った。


なるほど、以前、周辺の就労継続支援を調べた時に、介護と併設している所を見た。

その時、「就労支援だけでも大変やのにすごいな」と思っていたらそういうからくりがあったのね。


しかし、所長曰く「市役所からだいぶんうるさく指摘されて就労継続支援B型に変更することになる」みたい。
実態と違う申請するのはよくないよね。


・・・・・・・


上記の対策にもなるんやろうか?


今の「就労アセスメント」が「就労選択支援(仮称)」に変わる。
その理由について、この記事ではこう書いていた。

 

就労アセスメントが無くなる!?

簡単にまとめてみましたが、少なくとも、厚労省は、
雇われて働く能力や意欲があるのに、漫然と福祉サービスの利用にとどまる人がいると判断。
本人の目標や望ましい就労環境を明確にして、本人の選択を支える必要があるとみているそうです。


上を目指したい利用者さんがそうできるように。
真面目に働く支援員さんが利用者さんを支援できるように。
国は制度を整えて、事業所は制度を悪用しないで欲しい。