あっ草花

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6日目 パーキンソン病認知症

今日、気づいたことがある。


少し前に書いた、60代か70代の利用者さん、「痴呆がある」と聞いていた。
もしかしたらアルツハイマーもあるかも知れない。


そう思って、「痴呆」と「アルツハイマー」を調べてみた。

 

「ぼけ」「痴呆」から「認知症」へ……名称変更と共に失われたもの | 介護求人ならカイゴジョブ

認知症」という言葉は、「ぼけ」「物忘れ」「痴呆」などの呼び方を廃止するべく2004年に厚生労働省によって改定されたもの。


ということで、今は「痴呆」という言葉は侮蔑性があるから使われていないとのこと。
そういえばそういう話もあったな、くらいにしか覚えていなかった。
人前で言う前に調べてよかった。


次に、「最初の一歩が出しにくい」からアルツハイマーかと思ったらそれは「パーキンソン病」やった。
これも間違ってた。。。

 

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アルツハイマー病と認知症に違いはあるの?徹底解説します! | 健達ねっと

認知症は病気ではなく、病気によって引き起こされる症状のこと

 

認知症の症状と種類

4大認知症には「アルツハイマー認知症」「血管性認知症」「レビー小体型認知症」「前頭側頭型認知症」が該当します。

 

レビー小体型認知症にみられる症状と適切な対応 | 相談e-65

レビー小体型認知症の主な症状
パーキンソン症状
レビー小体型認知症では、幻視や認知機能の変動と並び、初期のうちからパーキンソン症状がよくみられます。
歩行障害
段差のない平らな床面でつまずく、すり足になる、小股で歩く、前かがみになる、腕の振りが小さくなる、一歩目の足が出にくい、曲がりにくい、歩き出すと止まれないなど、普通に歩くことが難しくなります。

 

レビー小体型認知症では「多い」と言われている、「幻視」は無いように思う。

 

パーキンソン病(指定難病6) – 難病情報センター

パーキンソン病(指定難病6)
6. この病気ではどのような症状がおきますか。
最初の一歩が踏み出しにくくなる「すくみ」が起こることもあります。

 

パーキンソン病では「起こりやすくなる」と言われている、「ふるえ」は無いように思う。

 

パーキンソン病と認知症の関係 いずみの病院 高知県高知市薊野北町

パーキンソン病の人はそうでない人と比較して4~6倍認知症になりやすいと言われています。特に動作がスローで、何もせず家にこもりがちな方が認知症の合併率が高いとされています。

 

パーキンソン病と認知症とは?2つの病気の関係や症状を解説します | 健達ねっと

パーキンソン病認知症の症状
まず、パーキンソン病の症状である手足の震えや、筋肉のこわばりから、運動機能が低下します。
運動機能が低下することで歩くスピードが遅くなり、歩幅が狭くなります。
そして、バランスを崩して転倒しやすくなります。

 

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たぶんこの利用者さんは「認知症」という診断を受けているんやと思う。
それが職員の中で間違って伝わって「痴呆」という言い方になったんやと思う。

 

素人の俺でも、記憶障害と見当識障害(今自分がいる状態の把握ができない症状)は見てわかった。


今日、90代?のお母さんに聞いた話、「食事を一口食べたら歩き回って、食事に1時間くらいかかる」とのこと。
これは徘徊。


それプラス、歩行障害もある。
ということは、「レビー小体型認知症」又は「パーキンソン病認知症」も加わるかも、ということ。


ただ、自我と自覚と自尊心は有るように思う。


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この女性利用者さんで苦労するのは、送迎で車に乗ってもらって、家に送り届ける時。


1、まず、イスから立ち上がるのに時間がかかる。
2、入口まで歩くのに、
3、靴を履き替えるのに、
4、車に乗って、お漏らし用のシートの上に座ってもらうのに、
5、自宅の前に着いて車から降りてもらうのに時間がかかっていた。


それが今日はそこそこスムーズに行けた。
それは先輩支援者さんから教えてもらった「ちょっと強引に誘導する」という方法も役立ったけど、それ以上に「最初の一歩が出にくいのでは?」と思いながら接したことが大きいと思っている。


1、まず、イスから立ち上がるのに時間がかかる。
これは「見当識障害」
自分がどこに居て、どこに行くのかわかってないから、動かないのかも知れない。
そう思って「行きましょう」だけではなく、笑顔で「車に行きましょう。帰りましょう」と案内した。


2、入口まで歩くのに、
イスから立ち上がってもなかなか歩き出さなかった。
これは「パーキンソン病」に見られる「動作緩慢」と「歩行障害」
この時、ちょっと強引に押してあげると動き始める。
後は無理やり押さなくても自分で歩いてくれた。


3、靴を履き替えるのに、
これも「パーキンソン病」の「動作緩慢」と「筋強剛(筋固縮)」もあるかも知れない。
なんせ、体が思ったように動いてくれない。


この方の誘導を始めに教えてくれた派遣で来ている先輩支援者さんは、玄関で靴を履き替える時、段差の上で上履きを脱がせ、段差の下で靴を履かせる、これを「一歩」でしてもらおうとしていた。
それはこの利用者さんには難しく、そして怖い動作やったんやろう。


俺はスロープで段差を降り切ってもらってから履き替えてもらった。
するといつもよりはすんなり履き替えれた。
ただ、やっぱり脱ごうとしてもなかなか足が動かない。
脱いでから、前にある靴を履こうとしても足がなかなか前に出ない。
それなのに、段差があると余計に怖くて動けない。
これが今まで時間がかかった理由やと思う。


4、車に乗って、お漏らし用のシートの上に座ってもらうのに、
これは先日、別の利用者さんが大きい方の粗相をしたことでわかった。
この頭も体もしっかりしている方の利用者さんは、俺に言いにくかったらしい。
それが「自我と自覚と自尊心」やと思う。


健常者の人に、お漏らし用のシートを敷いてもらったら、
私は以前に粗相をしてしまった。
でも普段はそんなことするような体じゃない。
それなのに「汚すことを前提にしたシート」を敷くなんて馬鹿にしているの?
と思う方がいるかも知れない。


認知症の利用者さんは「私は以前に粗相をしてしまった」部分だけ忘れていたとしたら、そんなシートの上には座りたくないかも知れない。


5、自宅の前に着いて車から降りてもらうのに時間がかかっていた。
これはお母さんが恐いのかと思った。
お母さんは、俺たち職員のことを考えてすぐに降りさせようとする。


「ほら!お兄さんたち帰らないといけないんやから、ほら!降りて!」
この言い方がちょっときつい。
もし自分なら、そういう家には帰りたくないと思うかも知れない。


というか、そういう環境で育ったからストレスで認知症を患ってしまったのかも知れないと思った。


車のシートから動くのも遅いけど、段差(2~3段)を降りるのも時間がかかる。
今日は車の前の方に行くように降りた。
つまり左足を先に出して、後から右足が下りてくる。
それをしている間もお母さんは「どこに行くの!?家はこっち(車の後ろ側)やで!」と強めに言っていた。


俺はお母さんの言葉を気にせず、降りやすそうなまま降りてもらった。
降り切ってから方向を転換しようとしたらすんなり振り向いてくれた。


だから「頭がボケて違う方向に行こうとした」のではなく、「利き足(左)から先に降ろした方がおりやすいからそうした」んやとわかった。


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まとめ、
今は痴ほう症とは言わず、認知症と呼ぶ。


認知症には種類がある。
アルツハイマー認知症」「血管性認知症」「レビー小体型認知症」「前頭側頭型認知症


ふるえ(振戦)、筋強剛(筋固縮)、動作緩慢、姿勢保持障害などの運動障害があれば、「パーキンソン病」の疑いがある。


パーキンソン病」に「認知症」が合併すると「パーキンソン病認知症」になる。


認知症と診断された人でも「自我と自覚と自尊心」はある。
なぜ動かないのか?動きにくいのか?どうすれば動きやすくなるか?
人によって違うやろうけど、動かないからといって力尽くで無理やりさせるのは違うと思った。