あっ草花

草や花からも気づきを得られる、そんな境地を目指して

また身の下相談にお答えします 本

また身の下相談にお答えします
上野 千鶴子


めちゃめちゃ面白かった。

上野 千鶴子さんは朝日新聞の悩み相談のコーナーを読んで知っていた。
その人の本を読んでみようと、中身もわからず図書館でネット予約した。

そしたら俺が好きやった、朝日新聞土曜別刷「be」の中の「悩みのるつぼ」をまとめた物やった。


俺の2歩も3歩も先をいく回答。
問題はそこじゃないと遠回しに指摘する優しさと思慮深さ。
知識の幅が広く、物をハッキリと言う。
ほめる、祝う、怒る、など人に対して本音で接する。

読みながら泣いて笑って膝を打った。
どうしたらこんな回答ができるのか。
俺なりに上野さんの基準というか根っこを探ってみた。


(相談者の)自分の中の変わらないものに目を向けさせる。
責任の境界線を明確化。「それはあなたの責任ではないですよ」と伝える。

もっとひどい事と比べる。
嫌なものは見ず、楽しいことに目を向けさせる。
同じような人が多いことを知らせる。
世間を知らせる。

質問の文章から、質問者の隠れた本音を指摘して回答に組み込む。

受け入れさせるのか、対抗策を伝授するのか、逸らすのか、その境界線がわからないけど絶妙。


回答者として自分の中に芯があり、相談者にも自分の芯を見つけられるように助言する。
そして自分(相談者)も周りも認めるように。

いわゆる「ありのまま」やけど、確かこの言葉は一回も出てこなかった。


人のことは変えられない。
変えられるのは自分だけ。

相手には相手の人生が。
あなたはあなたの人生を楽しんで。

これが根っこにあるのはわかった。