我が家の玄関照明はセンサー付き。
動きがあると自動で照明が付く。
単車で帰った時は音を聞きつけて玄関まで迎えに来てくれる。
だからオレが単車を止めている間にその動きによって家の中の照明が付く。
自転車や車で帰った時は玄関を開けた音で1階に下りてくる。
寝ていた時は玄関まで来るのは少し遅れるが、眠そうな顔のまま玄関まで迎えに来てくれる。
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オレは家に帰ったらまず1階奥の部屋のカーテンを閉めに行く。
それに一緒についてくる。
その後、玄関横の洗面所まで戻って手洗いうがい。
それにもついてくる。
そして水が止まったのを確認して「ご飯をくれ」と鳴く。
ご飯をあげると後はとうぶん知らんぷり。
いつもそうやった。
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8月24日
迎えに来なかった。
もしかして、と思いながらも1階の用事を先にした。
8月中旬頃からトイレを容器の外ですることが多かった。
その頃からほぼ毎日片づけをしてから2階に上がっていた。
2階に上がると横になって寝たままやった。
もう長くはないと覚悟した。
その後、8月28日まで迎えに来た。
回復したかと思ってたが29日以降は来なくなった。
31日の朝
起き上がるのもしんどそうやった。ご飯はもう食べない。
それから食事はしなくなった。
9月1日
仕事から帰ったら1階でグタッとなっていた。
起き上がらない。
2階にも上がってこない。
1階で鳴いて俺を呼ぶ。
お風呂の時も鳴いて呼ぶ。
寝ているときも呼ばれて起きた。そばによって体をさわってそのままその場で寝てしまい、起きて戻って寝るとまた呼ばれた。
テトも寂しがり屋やったからな、何回か呼ばれた。
2日
朝、いよいよ元気がない。
いつも2階で食べる朝ごはんを1階のそばで食べた。
仕事もいつもより早く切り上げ帰宅。
帰っても鳴きもしない。
息をするのもしんどそう。
極力1階で過ごして、寝るときも布団のそばで寝かせた。
3日
いつもと同じ6時の目覚ましタイマー。
最近は寝起きが悪く、いつもなら鳴ってからグダグダ。
でもその日は飛び起きた。
メガネをかけて近寄って様子を見る。
呼吸をしていない。
耳をあてても心臓の音が聞こえない。
その瞬間思ったのは「そっか逝っちゃったか」
冷静かと思ったけど、その後は手を合わせながら「ありがとう」を言いながら結構泣いた。
死ぬ瞬間は寝てしまっていたけど、そばにいれてよかった。
最後は穏やかにいけたと思う。
4日
霊園か火葬だけか。
悩んだけど火葬だけにした。
要は気持ちだと思ったし、成仏はして欲しいが怨まれて出てきたらまた会える。
人が流す涙は、3つの種類に分けられる。
東邦大学医学部統合生理学教授・有田秀穂先生
「ひとつ目は、ドライアイ防止や角膜保護のために常に分泌される“基礎分泌の涙”。ふたつ目は、玉ねぎを刻んだ時や目にゴミが入った時に防御のために出る“反射の涙”。そして３つ目が、悲しみや感動で流す“情動の涙”です」
おはよう
ごはん
いってきます
ただいま
こらっ
おいで
おやすみ
「ごはん」や「おいで」「こらっ」は理解していた。
朝起きて家を出るまで、
家に帰ってから2階で落ち着くまで、
風呂に入ってから寝るまで、
オレの行動パターンと自分のご飯のタイミングを理解しついてきた。
ご飯食べたかな
水飲んだかな
吐いたかな
ウンチ出たかな
ビニールのゴミを入れたらまたゴミ箱倒されるかな
体操している時にまた蹴ってしまうかも
もう心配することがなくなった
扉を開けたらそこに座っているかも
振り向いたらいるかも
原チャを止めている間に迎えに来るかも
まだ期待してしまう
ふとした瞬間、名前を呼びそうになる
一番寂しいのは帰った時に「ただいま」を言う相手がいなくなったこと。
でも、寂しがりすぎて成仏できなくても困る。
だから感謝の言葉で締めくくる。
正確な誕生日は覚えてないけど13歳やった。
2014年9月3日
テト永眠
ありがとう
助かりました
お世話になりました
