あっ草花

草や花からも気づきを得られる、そんな境地を目指して

32日目 初心

昨日来なかった利用者Yさん、今日は来てくれた。


昨日の時点では、
今度お母さんがおらず、ヘルパーさんと利用者Yさんしかいない時、派遣ドライバーのAさんと一緒に俺も行くことになった。
やったけど今朝の朝礼で、今日はお母さんがいるけど俺と派遣ドライバーのAさんとで迎えに行くことになった。


それを朝、Oさん(俺より出勤時間が遅く朝礼時にはいない)に言うと「あれ?昨日は違ったんですけどねぇ。急に変わったんですね」と言っていた。

「俺もそう思う」と思いながら何も言わないでおいた。


たぶんその後考えたら、お母さんがいる時でも、問題が起こった派遣ドライバーのAさんだけでは不安が出たのかも。
そこで俺の出番となった。


ただ、俺が迎えに行ったから出て来てくれた感じはなかった。
時間に間に合うようにちゃんと出てきた感じやった。
お母さんがいたからかも知れないが、一日拗ねたら機嫌がおさまったみたい。


・・・・・・・


そのOさんへの報告の少し前、Mさん・N先輩・K先輩の3人から俺の迎えについてやいやい質問があった。
後々N先輩が「さっきはごめんね。Mさんと反省しててん。人それぞれやんね」と謝罪があった。


俺は詰め寄られているとは感じたが、何が悪いのかわからかった。
それが気に入らなかったのか、やいやい言われる羽目になったけど、結局俺は悪くない。
ちゃんと謝ってくれるところが、さすがN先輩。


その原因となったのが、俺の記憶力。
送迎に行ったことがあるルートで「もう覚えてるでしょ?」というのが先輩たちの言い分。


俺の言い分は「細かいところを完璧にするまで同乗して欲しい」
まだ自分では1回しかしていない。
最近入ったNくんは、もう何回同乗して行ってる?なぜ俺だけこんなに言われるの?と思っていた。
わかってもらえてよかった。


・・・・・・・


今日の送りで初めてTパートさんと一緒になった。
Tパートさんも「一回行っただけでは覚えられない。2~3日したら忘れてる」と言っていた。


多くの人がそうではないやろうか?
例え一回で覚えられても、間が空くと忘れる。


何回も、体が覚えるまで繰り返し行けば(すれば)なかなか忘れないやろうけど、2~3回では難しいよ。
先輩たちはこの辺の「誰が、何が、わかっていないか」がわかっていない。


「私は1回でできるようになったんだから、あなたもできるでしょ」に一瞬なっていた。
でも後でわかってくれた。


・・・・・・・


毎日朝礼で利用者さんがみんなの前で挨拶と今日の業務内容を発表する。


少し前、全盲になって2年くらいの人が所長に「私も朝礼言えます」と直談判していた。
所長は「お~そうですか。そしたらお願いします」となって、今日が初挨拶。


今日その日だったことを知っていたのかたまたまなのか、「初めてこの事業所に着てきた服を着てきました」と言っていた。
それを朝礼でも言っていた。


目が見えないからホワイトボードに書いてあることは読み取れない。
でも毎日みんなが言っているのを聞いて覚えたみたい。
見事にほぼ助け無しで言い終えた。


最後の一言挨拶で「初めてこの事業所に着てきた服を着てきました。初心を忘れないように頑張ります」と言っていた。
いつもはない拍手が自然と起こった。


・・・・・・・


記憶力もそうやけど、視野の広さや気が利く度合いも成長速度も人それぞれ。
今できないから、何回言ってもできないから、で人を怒ったり切っていたのでは自分の成長がない。


初心忘るべからず。
今日はそれを思い出した一日やった。