今日から新しい人が来た。
朝礼の時に紹介があったけど、入所日が2回も延期になった理由は言わなかった。
個人的な理由ならそりゃそうか。
「最初が肝心」とは思うけど、それは俺の良かれ。
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前回の納品時、Oさんから「両面テープをもらってきて」と言われた。
その2週間前くらいにも言われてもらったばっかり。
俺は「また!?」と思って聞いた。
「ついこの前、大量にもらったのはもう無くなったんですか?」
聞くと、両面テープを使う作業者の仕方がよろしくなく、毎回切る毎に10センチ以上余らせてしまう。「何回言ってもこうなる」とのこと。
捨てずに集めてはいるけど、それを使っていない。
だから減るのが早い。
そして、「作業自体は気に入ってるからさせている」
Oさんは俺に「もらってきて」と言いやすいやろうけど、俺が納品先の担当者に言いにくい。
だから「何か言われるかも?」と言うと「まだ残っているけど、納品でない時に在庫が切れると困るから」と、うまい言い訳を用意してもらった。
で、納品時に「ください」とお願いすると、何も言わずにくれた。
俺のいらぬ心配やった。
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昨日、今月下旬で辞める派遣ドライバーさんと話をしている時に利用者さん達の話になった。
別館にキレたら叫ぶ子がいる。
一人が叫ぶと共鳴する子や泣く子も出てくる。
それを「どうすれば」と悩んだらしいが、Bさんから「脳の病気やからしょうがない」と言われて納得したらしい。
それを聞いた時、順番抜かしする老人に腹が立ったけど、脳の病気だと思うと怒りが治まった経験を思い出した。
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その後で両面テープを余らせる作業者が作業しているところを見てみた。
作業者の視野に入ったから気になったのか、こっちを見たからお願いした。
「余らないようにもっと短くしてくれへん?」
それでもしようともしない。
「ちょっとやらせて」
渡そうともしない。
もう一度聞いた。
「させてくれない?」
無反応。
「イヤ?」
頷いた。
だから諦めた。
その時、「脳の病気の話」を思い出したのと、俺の「良かれ」が出てきていることを自覚した。
このまま俺の「良かれ」を押し付けたら作業者がキレるかも知れない。
そしたら来なくなるかも知れない。
それは事業所も俺も困る。
そうなるよりは、納品先への対応を考えた方が良さそう。
余っているテープを俺が使う。
納品先に事情を説明して理解してもらう。
などをして、利用者に負担がかからないように、自分が対応力を磨く。
そうすれば、俺の経験値が上がる。
利用者はこのままでいいのか?
「脳の病気」で片付けていいのか?
諦めていいのか?
向上心はないのか?
そこを何とかするのが、就労を支援するという俺の仕事ではないのか?
いいんです。
彼らは彼らのままでいいんです。
相手に望まず、自分が対応する。
そして現状をそのまま丸ごと肯定する。
これも今の自分に必要なこと。