あっ草花

草や花からも気づきを得られる、そんな境地を目指して

大人

ちょくちょく来てくれる10代の女性はお笑い好き。
好きな芸人さんをおっかけていて、その人とけっこう話もするらしい。

ある時、「その人から子供扱いされるのが嫌で早く大人になりたい」と言っていた。

下劣な俺の頭に真っ先に浮かんだのはエ〇チ。
初めて経験したあとは大人になった気がした。

でもそんなこと言えるわけもなく、その時は「そうですか」と話を流した。
その後もたまに考えた。
大人とは。



少し前にネットで見た、「いつから大人か?」という問いに対する答えは納得したのを覚えてる。
子どもに戻りたいと思った時は大人。

「なるほどなぁ」と思った。
ということは、大人になりたいと思っている内はまだ子供、ということやな。


でもこれは「早く大人になる方法」ではない。
だからその後もたまに思い出しては考えていた。

するとある時、「大人びた子供とは?」と疑問が浮かんだ。

言葉使いが丁寧だったり、所作が綺麗だったりする子供は大人びていると思う。
ということはたぶん「人からどう見られているか?」そして「どう見られたらよく思ってもらえるか?」というのをわかって行動する子のことだと思う。
つまり色んな人の視点で物を見れるということ。

視野の広さや多くの視点で物を考えられて、なおかつ実行できることが大人の要因かも。

だから「誰誰はどう思っているのだろう」と思いを馳せる。
それを多くした人が大人になっていくのでは。



その後、恋愛のことがまた浮かんだ。

恋をしている最中はまだ自分の思いが強いやろう。
失恋した時、初めて相手の気持ちを考える人もいるのでは。

だから早く大人になる人は、失恋を経験したことのある人ではないか。
片思いで告白をして振られても同じ思いをするやろう。

その経験が多いと相手を思う数も増えてくる。
そしてそれ以後、相手の立場に立って物を考えるようになる。
すると視野が広がり、視点が増える。


学生から社会人になった時もまだ子供やろう。
失敗を含めた色んな経験を重ねる度、人から話を聞く度に、周囲の状況も考えるようになって大人になっていく。
読書が勧められるのは、これらの経験を本から得られるからやろう。



子どもは自分のことだけしか考えない。
子どもの内はそれでいいと思う。
小さい時から大人の定規で図って作った箱に閉じ込めてしまうと、その大きさにしかなれない。

早く大人になりたいなら、本を読んだり、色んな人の話を聞いて、多くの人の視点を学び、多くの人に対して思いやりを持つ。
これがいいんではないやろうか。



その学生さんは自分でお笑いライブに出た時、うけなかったら(笑いが起きなかったら)お客さんを責める。
「笑えよ」と怒る。

その話を聞いた時、自分の整体で例え話をした。
整体も自分がした方がいいと思うことを押し付けても、お客さんがして欲しい事と違うと受け入れて貰えない。

しかし、学生さんはわかってくれなかった。



だからもしまた「早く大人になりたい」と言われたら、「色んなジャンルの本を読んだり、相手の立場になって考える」といいよ。
と言おうと思う。

周りを気にし過ぎて自分の意見が言えず、溜め込む人は鬱などの精神的な病気になりやすい。
かと言って「ワレヨシ」は周りに迷惑がかかる。
その丁度いい中間を探すのも大人の使命やろう。

もしかしたら「子どもの頃に戻りたい」と思う人は、「人のことばかり気にするのに疲れた人」ではないやろうか。

他人軸より自分軸の確立が大切だと言われている昨今、「大人と子供の違い」の定義をできたのはよかった思う。