あっ草花

草や花からも気づきを得られる、そんな境地を目指して

ドラマから学ぶ

去年末、モトカノからドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」が面白いと聞いた。
年始にまとめて再放送するのは知っていたけど、録画に空きがなく断念していた。

しかし、年始にいくつかの録画を見て空きができたから5話目から録画しておいた。
それを1/11に見終えた。



就職難で派遣社員になった森山みくりは、派遣切りに遭い就職としての結婚を選び、雇用主と従業員という関係の契約結婚をするという話。

このドラマのテーマは「本音」かなと思った。


実は相手はこう思っていた。
だからあーいう言動をした。

実は相手にはこういう決意があった。
だからこーいう言動になってしまった。

そういった「後になってわかって納得」みたいなシーンが多かったように思う。
恥ずかしくて言えなかったけど、勇気を出して本音を言う。というシーンもあったし。


なぜ高視聴率が取れたか。

主人公の男女二人は結婚という形で一緒に暮らしているけど、そのウラは「雇用主と従業員」という関係。
だから雇用主である男性は、従業員である女性に対して触れることさえセクハラになるのではと言動に常に気をつけている。

つまりドラマ中にも出てきた、相手(奥さん)に「感謝と敬意」を持って接している。
その女性に対する姿勢を、女性視聴者達がムズキュンを求めて見ていたのではないかと推測。



見終わってモトカノにメールした。
「面白かった。この二人俺らに似てないか?」と。
すると「似てないと思う」とだけ返ってきたから「あらそう」とだけ返した。

そしたら「どこら辺が似てると思ったん?」と来たから感想を送った。



俺と男性。
人の気持ちをあまり考えず、論理的に考えるところ。
いたたまれない状況になった時、何も言わずにその場を立ち去って時間を置いて戻り、何事もなかったかのように過ごして切り抜けようとするところ。

彼女と女性。
好きの搾取を嫌い、余裕が無くなると人にきつく当たるという黒い部分が出てきて止められないところ。
頭では色々考えるけどあまり口に出さないところ。

そういった本質的なところ。

そして違ったのは、本音を言い合う機会を作らなかったこと。
違ったのは、閉じたシャッターの開け方を知らなかったこと。

それらを知った今の二人なら前よりもっとうまくやっていける。



そんなことを書いた。


俺はその場からは逃げないけど、昔、言い合いになると溜めていたことを一方的に言い放ち相手を傷つけた過去があった。
それ以来言い合いを避けたいが為にそういう状況になると黙りこむクセがついてしまった。

そしてシャッターの開け方。
ドラマの男性が心を閉じていたとき、女性は彼を肯定しながら何度でもいろんな方法で接触し、彼が打ち解けるのを待っていた。

俺はすぐに諦める。
彼女の言動に黒い部分が出るとすぐにだまり、俺か彼女の機嫌が戻るまで何もせずに待った。
彼女の余裕がなかったということも知らずに。


このメールの返事はなかった。
そして1/17に「今月中に見に行けるか」メールを送った後ふられた。

俺は言いたいことは言った。
これでダメならたぶん俺の収入やろう、と諦めた。


後になって思った。
「すぐには戻れないけど買い物は一緒に行きたい」と思ってもらえるようになったのは、このやり取りが大きかったのでは。


ドラマのおかげ。
書いている最中にいいことを思いついた。

モトカノがこのドラマのDVDを買おうかと迷っていると言っていた。
それをプレゼントしよう。


モトカノとの思い出で一番申し訳なかったのは、最後に一緒に過ごした彼女の誕生日のこと。
俺の財布事情を気にして(安い)「キーホルダーが欲しい」と言ってくれたのに、俺はそれすら買ってあげなかった。

たぶん意固地になってたんやと思う。
物を欲しがる人がイヤってのはあったけど、あれくらい買ってあげたらよかったのに。

お金がないからと自分の心まで小さくなっていた。
それが一番悔やまれている。


そのお詫びとしてDVDを買った。
久しぶりの衝動買い。
次会う時にあげようと思う。

「覆水盆に返らず」ならまた新しい水を注げばいい。
同じことは繰り返さないように、新しい気持ちで。