映画「鬼滅の刃」人気がすごい
公開から10日間での100億円超えは、「千と千尋の神隠し」の25日間を塗り替えて歴代最速
そして公開16日間で観客動員数1000万人突破
初日から17日間(1日まで)の興行収入が興行収入157億9936万5450円、動員数が観客動員1189万1254人を記録した。歴代興行収入ランキング(邦画と洋画含む)では、『アバター』(2009年)の約156億円を超え、10位にランクインした。(興行通信社調べ)
ついにカウントダウンがはじまった
こうなると歴代興行収入ランキング1位「千と千尋の神隠し」の308億円超えも見えてくる
いや超えるやろう
関連記事も多く、芸能人にもコスプレ写真を載せている人がいた
中でも笑ったのが中日ドラゴンズのマスコット・ドアラが扮した禰豆子
人を楽しませる心を持つ人達の頼もしさよ
この時期、特にありがたい
細かいことが気になり「べき」「ねば」に囚われている自分としては見習いたいところ
しかしこれも個性と半ば諦め
思いついたことを、なるべく前向きな方向で終われるように書くようにしよう
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そんな、盛り上がってる世間を見ても劣等感が沸き起こる自分なりに「鬼滅の刃」を考察した
なぜここまで人気なのか?
いくつか項目を挙げてみた
・引き算
・主人公の優しさ
・柱
・努力
・命
・鬼の背景
・必殺技ができそう
・アニメの第19話
・心の火
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・引き算
「鬼滅の刃」はジャンプで一話から最後まで読んだ
連載開始が2016年ということもあってうろ覚えやけど、確か第一話と二話も世界観がわからない内容やったような気がする
一話目を読んだ感想は「何がはじまったんや?」こんな感じやったと思う
期待というより疑問
でも、引き込まれた
世界観は確立されているけど説明しない
絵で見てわかる範囲で読み取るしかなかったのが引き込まれた要因かも
「はじめ内容がわからない」というのはドラゴンボールと共通していて、「世界観は確立されているけど説明しない」というのは進撃の巨人に共通していると感じた
あまり文字が多い漫画は「読むのが面倒臭い」と嫌われるらしい
どうしても物語を説明しないといけない「説明回」は順位が下がると、某漫画に描いていた
それと展開の早さ
数十ページに広げられそうな話を数ページで終わらせてしまう
凝縮するから短いけど濃い
それもまた引き算がうまいからできることだと思った
一説によると、作者は家の事情で連載を早く終わらせたかったらしい
それも影響しているのかな
引き算がうまいことが原作漫画が流行った理由の一つやろうと思う
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・主人公の優しさ
これは随所に出てくる
一番よくわかるのは主人公の必殺技の内の一つ「水の呼吸 伍ノ型 干天の慈雨」
「伍ノ型 干天の慈雨(ごのかた かんてんのじう)」で斬られた者は、ほとんど痛みを感じることがない「水の呼吸」で唯一の慈悲の剣劇です。2020年4月現在、他の呼吸では情けをかけるような型は発覚していません。鬼が自ら首を差し出してきた場合にのみ使われる型で、作中では一度だけ使われました。
人を殺す鬼は許せないけど、反省した鬼には必要以上の苦痛を与えないための技
主人公の優しさも人気が出た理由の一つやろう
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・努力
主人公は家族を殺されて鬼殺隊に入った
そして努力によって成長していく姿もよく描かれている
これは同じジャンプ作品の「僕のヒーローアカデミア」と「ブラッククローバー」も似てる
「僕のヒーローアカデミア」は、個性という特殊能力を持つ人が多く存在する世界で、無個性として生まれた少年が個性を受け継いで力を使えるように努力する
「ブラッククローバー」は、魔法世界に全く魔力がない状態で生まれたけど、体を鍛えて魔法帝を目指す話
持って生まれた才能がなくても、努力によって成長する漫画が流行っているように感じる
それと、鬼滅の刃の主人公、竈門炭治郎 (かまどたんじろう)は諦めない
辛い状況でも自分で自分を励ます
そんなひたむきな姿が心に響く
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・柱
鬼殺隊の中のお偉いさんを柱と呼ぶ
炎柱、水柱、蟲柱、音柱、霞柱、恋柱、岩柱、蛇柱、風柱
それぞれが特殊な必殺技を使える
この「柱」という呼び方は、神様の数え方と同じ
それと「聖地」の一つ、大分県別府市には八幡竈門神社という神社があるらしい
主人公の名前を実在する神社と同じ名前にしたのか、たまたまかどうかはわからないけどこれまた神繋がり
日本人は無宗教が多いとか、ごちゃまぜと言われている
しかし、神社仏閣巡りが流行ったり、神様に纏わる呼び方の多いこの漫画が流行ったりと
宗教は信じないけど、神様を信じていることが無意識に現れたのではないかと思った
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・命
この漫画は仲間が死ぬ
主人公より強い柱が死んでしまう
これは儚く、切ないけど同時に尊さを考えるきっかけになっているのでは
命の尊さを考える、死を思い今を生きる
今の時代に必要なメッセージが込められている作品だから、多くの人が共感したのでは
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・鬼の背景
鬼の裏話とでも言うんやろうか、鬼の「実は・・・」な話が伝わっている地域の節分は「福は内、鬼も内」と言うそうな
人を食らう鬼のような人間の話もあれば、そういった、虐げられて鬼呼ばわりされた人もいた
鬼に成らざるを得なかった状況
鬼として追いやられた人たち
そういった鬼(嫌いな人)の背景を考慮する必要性があるからこの漫画が流行ったのではないか
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・必殺技ができそう
これ大事
ドラゴンボールが流行った頃、自分はちょうど小学生でかめはめ波を打つ真似をしていた
それと「鬼滅の刃」の必殺技「呼吸」は「なんかできそうな気がする」といった点で似てる
漫画の中に、息を吹きかけてひょうたんを割る修行があった
この修行をしたら全集中の呼吸が使えるのか?使えたら身体能力が上がるのか?と、ちょっと考えてしまった
それくらい、自分にできそうな身近さがいい
こんなことを考えていたら11/3この記事が出た
『鬼滅の刃』も大活躍!看護師が病院で感じた「アニメのすごい力」
鬼滅の刃の功績はいろいろとあるでしょうが、医療の場においては、子どもに採血や注射、処置をするときに「全集中の呼吸だよ!!!」と言うと「深呼吸する」とか「落ち着いて集中する」という意味ですぐ伝わってくれるので、めちゃくちゃ助かっていることがあげられます。
このツイートが26万いいねだと紹介していた
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上記のことがあって原作が面白かった
その上で
・アニメの第19話
これは前にも書いた
ワンピースの作者は「世に出る時期」と「広まる時期」がある、と言っていた。
そしてワンピースを広めてくれたのは元SMAPの木村拓哉さんらしい。
木村さんがテレビで「面白い」と言ってから一気に広がった。
「鬼滅の刃」の「広まる時期」のきっかけは間違いなく、アニメの第19話
神回と言われ、原作者も「何回も見た」とツイートし、自分も何回か見た
自分の中ではアニメ史上最高の30分やった
すごい綺麗な絵を、映画ではなく、毎週続いている30分アニメで作ったことがすごい
原作の漫画が面白い
だから後押しする人(今回は会社)が現れた
その後押しした人(今回は会社)も世間で認められる努力をしてきていたから、掛け算されて世間に広まった
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広まった後に映画公開
・心の火
映画ヒットに関する記事に、炎柱、煉獄杏寿郎の言葉「心を燃やせ」が出ていた
世の中には自分のように
自己卑下
自己嫌悪
事なかれ主義
平和ボケ
やる気の無さ
でも心の奥に何かがあるのはわかってる
でもどうしようもない
と思っている人が多いのではないか
そんな人たちにも、まだ心に火があることを自覚させる言葉が「心を燃やせ」
閉塞感を打ち破る炎柱、煉獄杏寿郎
そういう人に現れて欲しいと求めているのか、そういう人になりたいと憧れるのか
「炎の呼吸」を使う炎柱らしい言葉が多くの人の心を熱くした
だから原作やアニメを見てなくて、映画だけを見た人たちにも人気が出たんだと思う
コナンの映画「名探偵コナン ゼロの執行人」
これに出てくる安室透を好きな人が安室透を応援して映画館に通い、安室透が”100億の男”になったという記事があった
今、「鬼滅の刃」では炎柱、煉獄杏寿郎を300億の男にしようという動きが出ている
主人公以外がヒットする
主人公以外を応援する
なんとも面白い現象や
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「映画をヒットさせるには公開時期が大事!?」
という記事があった
bellcurve.jp
自分もそう思っていた
お金のかかった映画の公開と言えば正月と夏
それ以外でも連休を狙って公開することが多いと感じていた
今は違うし、その上コロナ禍
そんな中でのこの数字
すごい
不思議だったのがアニメが第26話で終わったこと
そして、確かその直後には映画の告知があったこと
他のジャンプ作品は、連載が続いている限りアニメもだいたい続く
そりゃ視聴率が悪ければ終わるやろうけど、それなら映画化もない
まして、原作の話を映画化というのも他に思いつかない
だいたいアニメの映画はオリジナルストーリーだと思う
アニメを早々に切り上げ、話の続きを映画化するというのは、アニメ化は映画化するための布石だったのか?
何か戦略があってしたことなんやろう
この予想が当たっているかもと思えることがWikipediaに書いてあった
出資は企画・販売のアニプレックス、原作を出版する集英社、アニメーション制作のufotableの3社のみであり、テレビ局などの出資に頼らない形式となっている。
<中略>
これは、出資企業が多くなることによりアニメーション制作に制約が出てしまうことを避けるため。
そういえば最近、テレビドラマの映画化も多い気がする
テレビより映画の方が儲かるからそうしたのか?
これが狙いだとしたら大当たりやな
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「鬼滅の刃」のことを誰かが「勧善懲悪」と書いていた
「見た後にスッキリする」と
俺にそのスッキリ感はない
「鬼が鬼になった背景」と「仲間の死」
勝っても寂しさが残るところに、読者が考える余地、引き込まれる要因があり、主人公の優しさとひたむきさ、それと炎柱、煉獄杏寿郎の熱い魂に心が打たれる
これらが盛り上がっている要因ではないかと思った
映画が流行った要因に関して考えてみたけどまだ見てない
俺は見たら泣くと思うから、レンタルが出たら家で一人で見る