映画「パラサイト」
何か賞を取ったというのを何かで見た、という記憶はあった。
いつもはじめはこんなうろ覚え。
その後WBSで実際の韓国の半地下事情と合わせて紹介されていた。
そして「何か賞を取った社会風刺の映画なのかな」という感想に変わった。
そして昨日のヤフーニュースで速報と、今日(2/12) 読売新聞 「文化」の欄で、韓国映画「パラサイト 半地下の家族」がアカデミー作品賞を取ったことを知った。
その記事にはこうあった。
「個」掘り下げ 賞の多様性へ
「パラサイト」のポン・ジュノ監督がマーティン・スコセッシ監督の言葉として紹介していた。
「最も個人的なことが、最もクリエイティブ」
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これを読んで昨日の野村克也監督の訃報を思い出した。
今日(2/12) 読売新聞の一面にも死亡と記事が載っていたが今朝のラジオでも野村さんの音声が流れていた。
その同じ言葉を探したけど見つからず、似た言葉を借りた。
(ネットでは言葉を盛ることがあるそうやからどこまでが本人の言葉かはわからない)
どこの世界であれ、何でもそつなくこなすような器用貧乏、平均点人間になるより、自分にしかない光るものを身につけ、それを磨くべきである。そうすれば、活躍の場は自ずと見つかる
みんな「個性が大切だ」と言っている。
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この記事を書いている時、先日聞いたラジオを思い出した。
このことは「違い」に書いた。
作家の冲方丁が、安倍晋三首相が「ビューティフルハーモニー」という言葉を使ったことについてしゃべっていた。ユニゾンとは同調を強いることであり、ハーモニーとはそれぞれが個性を活かしたまま調和する、みたいな話をしていた。
このラジオで他に紹介されていたのが青年意識調査の結果。
俺はこれに驚いた。
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第8回 世界青年意識調査(HTML)
平成21年3月 内閣府政策統括官(共生社会政策担当)
図表7-3-1-5 社会規範:「他人に迷惑をかけなければ,何をしようと個人の自由だ」(5か国比較)
「そう思う」 「そう思わない」
日本 29.9 69.4
韓国 67.2 30.6
アメリカ 80.5 16.0
イギリス 90.9 6.8
フランス 93.4 6.4
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つまり、多くの日本の青年が「個人に自由はない」と思っている、という結果やろう。
なぜこんなに世界で差ができるのか。
それは「教育」の影響が大きいのは間違いない。
そう思った時、また別の記事を思い出した。
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「迷惑だ」と言いつつ「なぜ」を考えない 日本人、思考停止していませんか
ドイツ人の父と日本人の母をもつサンドラ・ヘフェリンさんの記事。
23歳で日本に来てすぐのころ。子どもが生まれたばかりの人が、「どんな子に育ってほしいですか」と聞かれて、「好きなことを自由にやったらいいけど、ひとさまに迷惑だけはかけないような子になってほしい」と答えているのを聞いて、びっくりしたんです。「迷惑をかけない子」って一体どんな子だろう……。
この言葉から始まった記事の内容には考えさせられるものがあった。
確かに俺もしょっちゅう人に対して「迷惑やわ」と思ってしまう。
だからもし自分に子供がいたら「人様に迷惑をかけるな」と言い聞かせてしまっていたかも知れない。
しかし、そんな風潮が先のような結果になってしまっているのかも知れない。
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「個性の開花」と「個人の自由」と「他者への配慮」これらが「できている」と思える人を想像すると、そのほとんどの人は他の人のことをとやかく言わず、自分のことに専念し努力を続けている。
個性が開花するためには個人が自由にできる環境が必要やろう。
個人が自由にするためには他者への配慮が必要やろう。
その為には「迷惑をかけるな」と制限するより、以前に知ったインドの教えの方がいいやろう。
ネットで調べると似た言葉が増えていた。発展してきたのかな。
「人は迷惑をかける生き物なのだから他人のことも許してあげて」
「お前は人に迷惑をかけて生きているのだから、人のことも許しておあげ」
「人に迷惑をかけてもいい、その代わり迷惑をかけられたら助けなさい」
人を許す。
これが他者への配慮になり、自分も他人も自由に生きられる方法、つまり個性が開花しやすい環境だと思う。