師匠がイザナギとイザナミの話から「神話上のいい話に焦点を当てると実現する」と言っていた。
それを聞いて前に読んだ竹田恒泰の本を思い出した。
『日本人はいつ日本が好きになったのか』
竹田恒泰 著
この中に「同一民俗の条件は?」というのがあった。
条件はいくつかあったと思うけど一つしか思い出せなかった。
それが神話に関することやった。
ネットで探すと、本に書いてあったようなことがあった。
「十二、十三才くらいまでに民族の神話を学ばなかった民族は、例外なく滅んでいる」
これは、二十世紀を代表する歴史学者であるアーノルド・J・トインビー(一八八九―一九七五)の言葉である。
民族の神話を学ぶことは、民族存立の要件であるというこの言葉は、現在の日本にとって重要なことを示唆しているのではないか。
これらがあって古事記を読むことにした。
図書館で探すと数冊あったから面白そうなのを借りた。
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児童書らしく、文章は読みやすかった。
ただ、物語だけでなく途中に筆者の個人的意見が入ってくるのがいらなかった。
個人的意見の中には「なるほど」と思うこともあったけど、児童書であることと題名を考えると入れて欲しくなかった。
古事記は上巻、中巻、下巻に分かれる。
この本は上巻のオオクニヌシの国譲りまでしかなく、読んだ中では一番短かった。
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絵物語 古事記
富安 陽子/文
山村 浩二/絵
三浦 佑之/監修
偕成社
これも児童書。
こちらは絵も見やすく、文章も読みやすく、変な個人的意見も書いてなく、古事記の上巻に当たる部分を網羅していて非常によかった。
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人生が変わる古事記
小出 一冨/著
海竜社
こちらは題名通り、古事記の内容から学んだ気づきみたいなことが書いてあった。
各項目ごとに短く古事記の内容を現代文で紹介する。
その内容に関して「今で言うと」とか「ここから学んだことは」みたいなことが書いてあった。
面白くなかったからかなり飛ばした。
でも題名通りだからしょうがないと思えた。
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古事記―日本の原風景を求めて―
梅原猛/著 、上田正昭/著 、三浦佑之/著 、上野誠/著
新潮社
これは面白かった。
哲学者と歴史学者の対談から始まり、古事記の上巻、中巻、下巻すべての内容をかなり掻い摘んで紹介していた。
その後、古事記に纏わる舞台の写真と共に、その土地に残る伝承を紹介していた。
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ネットで古事記を探していた時に一緒に出てきた。
ヤマトタケルのこともあんまり知らなかったし、なぜ産経新聞が出したのか?が気になって借りてみた。
半分までちゃんと読んだけど後半を飛ばし飛ばし読んだ。
新聞社の本らしく、かなり詳しく取材したのがよくわかる内容だった。
歴史に興味がある人には面白いやろうけど俺にはもうひとつやった。
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古事記は前にネットで少し見たことがあったけどここまでちゃんと読んだのは初めて。
自分は古事記をあまり信用してない。
内容に矛盾があったり、意味の理解できないことがちらほら出てくる。
それに稗田阿礼(ひえだのあれ)に言い伝えた人が全てを正確に伝えたのか。
稗田阿礼(ひえだのあれ)の記憶違いもあるかも知れない。
しかも今は原書がないらしい。
それならば余計に伝言ゲームの途中で話が盛られる可能性は高くなる。
これらの理由から中身全てを信用はしていないが、これが日本神話だと信じられてきたということは理解した。