日本人とは何か。(上・下巻)
神話の世界から近代まで、その行動原理を探る
すごかった。
いつかは日本の歴史を読もうと思っていた。
できたら学校で習ったような年表ではなく、物語になっていたらいいな、それには漫画のやつがいいのかな、なんて考えていた。
そんなある時、古本屋をブラブラして題名だけサーっと見ていたら「日本人とは何か。」が目に留まった。
著者は山本七平。
前に「私の中の日本軍」という本を読んで、この人は論理的で、わかりやすい言葉で細部まで書く人だということはわかっていた。
だから山本さんがまとめた日本人の歴史を読みたくて購入。
前回の本、同様(特に上巻)わからない言葉が多く、読むのに苦労したけど一応、全部読んだ。
「よくここまで調べたなぁ」という情報量。
一度読んだくらいではどうにもならないほど勉強不足なのがよくわかった。
エピローグの最後の文章。
われわれは自らの歴史的な体験を誇る必要もないし、卑下する必要もない。それを知りたいという人びとに、「御参考までに、どうぞ」と提供すれば、それでよいはずである。
ここでもまた押し付けない言葉。