仏母のこころ
水無 昭善
「笑っていいとも」で有名になった「オネエ住職」こと水無昭善さんの人生相談の本。
始めの数ページを読んで「なんや、水無さんもまだまだやな~」と思った。
それは、相談しに来た人に対して怒ることがあると書いてあったから。
「その裏には愛がある」と言っても、「怒られることで目が覚める人がいる」と言っても、「怒るのは修行が足りないからや」と思った。
そう思いながら読んでいたら、
1回相談に来ただけで、その後は連絡がありません。何か職を見つけ、元気に働いてくれているのなら、私も怒り甲斐があったというものです。
という文章があった。
「改善したから来ないのはではなく、嫌やから来ないのでは?」そう思って途中でやめようかと思った。
でも「もうちょっと」と読み進めていくと、
欠点やミスに気づいても、それを否定せずに受け入れ、相手がおのずとそれを正そうとするように導くのが仏母的な対応なのです。
「なんや、やっぱりわかってるんやん。俺と一緒でわかっててもできないねんな」と思い、結局最後まで読んだ。
最後の方には、
仏母は、どんなときも、ピシャリといい放ったり、相手を否定するようなことはしません。(これは私も反省しなきゃ・・・)。
と、やはり自覚していることが書いてあった。
読み終えて、
笑っていいともに出演してから有名になった水無さん。
他にもテレビに出たらしいから、相談はいっぱい受けたやろう。
それなのに「なぜ自分が怒ってしまったのをこんなに載せたんや?」と考えた。
もしかしたら、
「水無さんもまだまだ修行中。お坊さんもこんなやねんから、読者も完全じゃなくてもいいよね」と思わせるため。
だったとしたらやられたね。