２００９年１２月３０日の朝日新聞
「ひととき」という読者からの投稿
いい「バカ」悪い「バカ」 ６１歳主婦
娘と一緒にご飯を作っていた女性は娘に向かって
「バカじゃなぁ。そう切るんじゃない」と注意した。
それを聞いた夫は「人格を否定するバカという言葉を使うな」
女性は「バカにも色々あって軽い意味で言った」というが夫は「使うな」の一点張り
夫は年金暮らしになってから、とみに頑固者になった気がする。
女性は「まぁ今回は矛を収めるか。」と寝床に入ったがすっきりしない。
夫を納得させる説明はないものかと思いながら眠りについた。
翌朝、どこかで見た４コママンガを起き抜けにふと、思い出した。
「お父さん、昨日の続き」と声をかける。夫は「はあ？」という顔。
「バカはバカでも『いや～んバカ』の場合はどうよ？」
夫は少し口ごもりながら答えた。
「そ、その場合はいい」
少し胸がスッキリした。
