あっ草花

草や花からも気づきを得られる、そんな境地を目指して

差出人のない封筒

2日前、差出人も何も書いてない封筒が郵便受けの中に入っていた
封もしてない、そこそこ厚みのある
中身が気になった時に昔を思い出した
 
 
小学生の頃住んでた実家はマンション
7階建ての3階部分
30年前のマンションだけに今と違ってベランダが狭い
今はバルコニーか
たぶん1mくらい?
小学生のオレでも狭く感じた
 
親から言われて自分のフトンを干して取り込む時
ハタキでフトンを叩く
ホコリが出るわ出るわ
ただそれが面白かったのと汚いからホコリを出し切りたかったのとで
結構長い時間ハタキで叩いていた
 
急に下の階が気になって見てみたら
下の住人が見上げていた
その目が恐かったから俺はあわててフトンを引っ張って部屋に入った
 
次の日、学校の帰りにポストを覗くと
無造作に切り取られた紙の切れ端が半分に折ってあるのが見えた
中を広げて見ると文字が
「子供に手伝いをさせるのはいいこと、でも周りの迷惑も考えて欲しい」
的なことが書かれてた
「どんな教育してるのか」まで書いてあったかどうかは忘れたけど
なんせ恥ずかしくなって、紙を小さく小さく丸めて
ティッシュに包んで、チラシを巻いて
親に絶対に見つからないようにゴミ箱に捨てた
 
オレは悪い事をしたつもりはなかった
でも実際人に迷惑をかけ、親にまで迷惑をかけた
いたたまれない気持ちになった記憶がある
思えばあれが、生まれて始めてのご近所トラブル
オレの小学時代には荷が重かった
 
あれ依頼、パッと見で内容がわからない郵便物が恐い
トラウマってやつやね
 
 
ベランダが狭いから作業もしにくい
洗濯物を取り込む時についつい洗濯バサミを下に落としてしまうことも
2階から7階まではベランダの幅は同じやけど
1階だけ広めの庭がある
やから3階のベランダから物を落とすと1階の家の人の庭に落ちる
 
小学生のときは何度か取りに行った記憶がある
チャイムを押して「3階の築100年です、物を落としたから取らせてください」と言ったら
「はい、どーぞ」と言って玄関が開く
そのまま、リビングを抜けて、部屋を通って、庭履きを借りて、落とし物を探して
「ありがとー」と行って帰る
今はもう全然見なくなった光景
 
代わりに、オレが高校生の時くらいからかな
管理人室の所に「落し物カゴ」が登場した
「あのやりとりがカゴに代わったのか」と当時思ってたけど
最近はカゴすら見なくなった
 
 
今月でそのマンションの「子供会」がなくなった
子供が少なくなったから、が理由らしいが
 
オレはあの子供会で近所の他学年の友達もできたし
ボーリングに始めて行ったのも子供会きっかけ
それなりに思い出はできた
なんとも寂しい時代や
 
少子化は結婚してない俺にも責任はあるか
 
 
なんて昔のことを思い出して開けてみた封筒の中身は、チラシ広告
「中身は何か?」という興味を引かれて開けてしまった自分に気づき
おもわず「やられた」と言いながらゴミ箱へ。。。