俺は昔から人を責めるクセがある。
体操をしてるといつも「Nさんはちゃんと体操してるんやろうか?いや、してないやろうな」という思いが浮かんでくる。
その思いの裏には「してないのに偉そうに言ってくるな」と思っているんやと思う。
物が無くなったら、誰かが隠した。
一緒にゲームしてて負けたらチームメイトのせい、などなど。
整体に関しても、治らなければ本人さんの中から原因を探す。
そして「〇〇をしたらいいですよ」と伝える。
それは裏を返せば「あなたが〇〇してないから、そうなったんですよ」
又は、「〇〇のし過ぎでなったんですよ」
どちらにしても、改善しない理由をお客さんに擦り付けているのと同じだと思った。
しかし、この後大先輩O先生と師匠の整体を比べて違和感が生じた。
大先輩O先生は気功でストレスやトラウマ、霊障や環境面も良くできるらしい。
何度か先生の整体を受けた。
不思議な方法でかなり楽になった時もあれば、何度かはほとんど変わらなかった時もある。
だから万全ではない。
師匠は物理的な整体を教えてくれる。
師匠から整体を受ける時は不思議な方法も使うけど、自分たちに教えてくれるのは解剖学と物理学を取り入れた方法だけ。
そして「お客さんとの会話が大切」と教えてくれる。
だから、「この世的なやり方で治らないなら本人さんの努力も必要」ということを伝えることが大切なのだと思っている。
不思議な力で多くの病気を治せるのはすごいこと。
でも、それでその「病気になった理由を本人さんが本当に学べたか」どうかは別。
病気になるのは原因がある。
原因をやめれば多くの病気は治る。
つまり原因を改善しない限り再発の可能性は高い。
それを伝えるのも俺の役目、だと思っている。
だからお客さんに対して改善策を伝えるのは責任転嫁とは違うんだと思った。
例え、その改善案をお客さんが試さなくても、それを責めずに他の案を俺が考えればいいだけのこと。
何もする気が起こらない人なら、今はそういう時期なんだと寄り添えばいい。
伝えることは責めることではない、と理解した。
だから自信を持って言うことは言う。