映画:ジョーカー
★★★★★
「”迫力がある”ってこういう映画を言うんやで」と言いたくなる映画。
大きな爆炎や銃の乱射や動きの早さといった派手なアクションではなく、重さの表現の仕方が迫力につながった感じがした。
では重さとは?
脚本としては人生の辛さや溜まった鬱憤であり、映像としては効果的に使われたスローモーション。
それと、
第92回アカデミー賞でも作品賞ほか11部門でノミネートされ、主演男優賞と作曲賞を受賞した。
というのを読んで「やっぱり」と思った「曲」
そして作品全体を理解し、世界感を作り出し、見事に演じた演者たちの表現力。
これら(脚本、映像、曲、演者)全てに重さがあり、それらを見事に融合させて表現されていた。
・・・・・・・
話は変わるけど、これを見て思い出したのは、小説『悪人』著者:吉田修一と、漫画『僕のヒーローアカデミア』原作者:堀越耕平
俺が『悪人』を見たのは映画やけど、
誰が本当の悪人か?
法律で裁かれる人間だけが悪人か?
ということを考えた。
漫画『僕のヒーローアカデミア』では、悪役に焦点を合わせることが多い。
その悪役がどうやって生まれたのか?
・・・・・・・
映画『ジョーカー』は、貧富の格差を題材にしていた。
今の世界情勢を思わせる、切実で解決が困難で大切な問題。
世界がこうだから、悪役が生まれた。
でも、悪役(ジョーカー)が生まれたから正義の味方(バットマン)が生まれた。
闇と光は表裏一体。
見終わった後に「考えさせられる」映画やった。