感情の正体 -発達心理学で気持ちをマネジメントする
渡辺 弥生/著
面白かった。
情報量が多かった。
参考・引用文献が15ページに亘り紹介されていた。
前に読んだ「感情とはそもそも何なのか」は科学的な内容が多かったのに対して、この本は心理学で感情を説明していた。
音喩(おんゆ)と換喩(かんゆ)のところも面白かった。
43~44ページ
日本語には感覚や感情を表す擬態語(オノマトペ)が多くあります。
心の状態を音で表す擬情語とか音喩と呼ばれます。
<中略>
同様に、顔つきはもとより四肢や内臓など身体的変化に基づいた感情表現もたくさんあります。
これは換喩と呼ばれます。
<中略>
私たちはこうした言葉を使うことによって、他者と感情を共有し、共感することができるのです。
第二章を読んで、親の態度が子供の性格を作るということがよくわかった。
66ページ
こうした個人差が生まれる要因は、親の養育態度が深く関係していると考えられています。
はじめにより
この本の目標は「感情」というキーワードをもとに、それに操られないための知恵やスキル、支援のあり方を探ることです。
これは、感情を俯瞰したり客観視したりする「メタ認知」の力を伸ばすことにつながります。
そのために心理学、とりわけ発達心理学という切り口から、有効な最新エビデンスを取り上げました。
感情というものの特徴がわかれば、すなわち対応する相手の正体がわかれば、幸せになるつき合い方や問題解決の方法を得られるからです。
「感情」について学ぶにはとてもいい本。