あっ草花

草や花からも気づきを得られる、そんな境地を目指して

ベーシック・インカム 本

ベーシック・インカム
原田 泰/著


ベーシックインカムを導入することに対する、色んな反論に答えている本やった
そんな反対意見もあるのか、そんな問題もあるのかなど、新たな発見があって面白かった


とある問題に対して、こういう風に解決できると示しているのもあれば、
その問題は今も解決できていないという感じで答えていたのもあった
全ての回答を理解できた訳でもなく、理解できた全てに賛成な訳でもないけど勉強になった


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P.25
日本の一人当たり公的扶助給付額は主要先進国のなかで際立って高いが、公的扶助を実際に与えられている人は少ないということになる。

ベーシックインカムは、生活保護を貰えている人と貰えていない人との差を解消できる


P.26
企業にとって、あらゆる規制は雇用を削減するように働く。むしろ、企業を生活保障の責務から解放したほうがよい。

前半はよくわからないけど、「企業に安定を求めるのが間違い」というのはわかった


P.33
個人を老後や失業から保護するのは、企業ではなくて政府の直接の仕事とすべきである。

さっきのと同じ。国に求めすぎもよくないけど、会社に求めてもしょうがないのが実情


P.45
大事なのは、保護の水準を維持することよりも、全ての人がそこにアクセスできることではないだろうか。それはBIということになる。

BI=ベーシックインカム


P.46
本書のBIの提案は、生活保護に支出されているレベルを下げて、それをすべての人にアクセスできるようにしようということである。
<中略>
その哲学的背景については第2章で、それが財政的に可能であるかどうかについては第3章で論じることにする。

厳しいことも書いてあるけど、今の問題と比べるとよさそう
これを反対するのは、自分の利益が減る人
国全体の政策としてはBIの方がいい


P.46
さまざまな公共事業、
<中略>
総額一〇〇〇億円にもなるだろう工事で、どれだけの雇用を作ったのだろうか。

「公共」な事業で一部の人しか利益を得ていないというのは感じていた
ダムが悪いのではない
建物もそうやけどどれだけ必要かという考えが欠けている


P.47
能力のある人が無駄に働くことのコストは、働かないことのコストよりも大きいのではないだろうか。

「箱物行政」という言葉ができたことがその証拠やろう


P.61
一つ共通しているのは、現状の福祉政策は、それが本当に必要にしている人には届かず、官僚的な無駄を生んでいるという批判である。

初めから完璧な政策は出せないかも知れない
間違いだと気づいた時に変更すればいい
そして同じような間違いが起こらない様に次から気を付ければいい
同じ間違いがずっと続いていることがおかしい


P.62
ミルによれば、家族手当は、マルサス的なメカニズムによって貧困を減少させることにはならなかったという。
マルサス的なメカニズムとは、貧困が軽減されれば人口が増大し、食料への需要が増えて、食料価格が上昇し、その結果、結局、貧しい人は豊かになれないというメカニズムである
<中略>
P.63
BIについて議論するためには、すべての人々が、人類はマルサスの罠から逃れたのだと認識した後である必要がある。

ここの文章が難しい
俺の読解力の無さやろうけど、もっとハッキリ書いて欲しい
おそらく、著者はミルの発言である「マルサス的なメカニズム」を否定しているのだと思う
もしそうなら、今は人口増加による食料不足が言い出され始めている
だから人口増加→食料需要増加→食料価格上昇は起こりうると思うんやけど
この反論に対しては疑問が残った


P.77
結局のところ、BIの水準をめぐる論争は、所得再分配自体を是とするか、さらにそれは、富の正当性を認めるか認めないか、富が何から生まれ、その機能が何であるかの論争に帰着する。

俺は特に土地で儲けた人はどうかと思う
でも完全に返還は無理
だからせめて再分配


P.135
私は、現行の制度と大きな変化がなく、社会保障制度の非合理を削減できることがBIの利点と考えている。

いいことの方が多いように感じた


P.152
BIは移民を制限することになる。

移民を制限するのはよくない
ただでさえほとんど受け入れてないのに更に制限をかけるとなればよくはない
でも、そう、今もほとんど受け入れてない
だからマイナス面ではあるが現状とそう変わらないとも言える


P.155
BIを前提に、ミュージシャン、アーティスト、アスリート、哲学者、詩人になる夢を若者が増大するという可能性もある。
<中略>
P.157
私は経済的成功がすべてだとも思っていない。

人が生きるための仕事をせずに済む時、どう生きるのか
(この本の金額では仕事は続けないと生活できない)
より創造的なことをしていくのではないやろうか
それが人のためになったらどれほど素晴らしいか


P.159
私の提案は、BIの導入によって、公共工事などで無理やり仕事を作ることをやめようということだけだ。

今の無駄を省けばBIができる財源はある
BIを導入した方が、多くの人の貧困を救える


P.168
農業保障制度を点検してみる。
<中略>
P.169
何かおかしい。補助金のシステムがとてつもなく非効率なのだ。

この著者はマルサ(国税局査察部)でも働けそう


P.169
バラマキでない政策がひどいことになるのは、林業でも同じである。
<中略>
P.173
現行の政策には無駄が多い。

この著者の着眼点はすごい


P.173
政府が何かをしようとすることがとてつもない無駄を生んでいる。例えば仮説住宅である。

政府はこういう人の意見を取り入れて欲しい
ほんまに


P.178
結語

ベーシックインカムを導入するメリットが集約されていた


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この本を読んでベーシックインカムを導入した方がいいとハッキリ思った